相撲の番付の順番とは?東と西の違いについてもご紹介

相撲観戦である程度知っておきたいのが「番付」。力士それぞれの階級を表し、毎場所ごとに入れ替わるため、ある程度を把握しておきたいところです。順番を知っていればその場所の勝敗によってどの番付に動くのか予想することもでき、楽しみがまた1つ増えます。

しかし横綱がトップなのは分かるけど、その以外の順番が分からない」「三役って何?」など意外と把握しきれていない人も多いです。

そこでこの記事では、番付の順番とともに「東〇〇」「西〇〇」の違いを紹介しています。給料についてもざっくりと解説しているため、ぜひチェックして相撲の知識を深めてください。

 

 

番付とは

番付は力士の力を階級で示したもので、上から「幕内」「十両」「幕下」「三段目」「序二段」「序の口」の6つに分かれています。常に一定の番付が与えられるわけではなく、毎場所変動するのが面白い部分です。

しかし力士の力と先場所のコンディションの良さなどで大きく左右されるため維持が難しいのも事実で、先場所が幕下であっても今場所からは十両になることもあり得ます。

これまでに長期休場によって番付を大きく下げた力士もいて、当時の地位まで上るまでに数年かかった力士も。

このように番付は仕組みを知っておくと昇格や降格の考察もでき、より一層観戦を楽しめます。

 

番付の順番

番付は「幕内」「十両」「幕下」「三段目」「序二段」「序の口」の6つあります。しかしこれはあくまでおおまかな種類です。そのほかにも「横綱」「大関」「関脇」などがあり、すべて合わせると11つに増えます。十両以下の番付は変わりありませんが、「幕内」の中でも5つに区分されるため、把握しておくと役立ちますよ。

ここからは10つの番付について、順番ごとに解説していきます。

幕内

幕内は「横綱」を筆頭に、「大関」「関脇」「小結」の三役と「関脇」によって構成されています。相撲をよく知らない人でも聞いたことがある力士が揃っている地位です。基本的に16時過ぎから取り組みが開始し、上位層の争いを目当てに観戦者が増えるのも幕内ならでは。

幕内をさらに細かくすると以下の4つに分類されます。

どのような違いがあるのか確認していきましょう。

横綱

横綱」は力士界のトップにあたり、一度昇格すると下がることはありません。歴代にはウルフの名がついた千代の富士や、優勝回数45回を更新した白鵬などが努めました。横綱になると幕内の取り組みが始まる前に横綱土俵入りが行われ、「よいしょ!」の掛け声で会場が沸きます。

大関

大関横綱の次に力のある力士で、三役の中では最も階級が上の番付です。横綱とは違い、昇格しても負け越しが続くと関脇へ下がる可能性があります。 魁皇小錦などが歴代の大関で、迫力のある戦いを繰り広げていました。

関脇

関脇も大関と同様に、場所の結果によっては降格か現状維持が決まる地位です。三役の中間に位置し、千秋楽には大関や小結とともに揃い踏みをします。歴代の関脇には寺尾や豊ノ島など力のある面子が揃い、角界を盛り上げてきました。

小結

三役の一番下の位に当てはまるのが小結です。関脇と同じように勝敗や負け越し・勝ち越しによって、降格・現状維持の・昇格が大きく関係してきます。高見盛松鳳山も小結まで上がり、三役として活躍を上げたのも有名です。ただし小結に昇格しても肩書によって、思うように力を発揮できない力士もいるため現状維持が難しい地位でもあります。

前頭

前頭は別名「平幕」といわれ、幕内の入口ともいえる地位です。横綱から勝利を勝ち取ると金星に数えられ、引退するまで40,000円のボーナスが加算されます。前頭以上になると幕内とされ、十両に位置していた時に比べ販売されるグッズが多くなるのも特徴です。

十両

十両は「関取」として認められ、ようやく大銀杏を結えるようになる地位です。土俵入りに必須の化粧回しを付けられるのも十両からで、地元や出身校に関係するデザインを身に付ける力士もいます。十両からは付け人にるサポートを受けられるようになり、取り組みの控え中には座布団を敷けるのも特徴の1つです。

幕下

十両以上は基本的に全日程で15番の取り組みが行われる一方で、幕下は合計7番で勝ち越しや負け越しを決めます。15日間すべてに日程が組まれていないため、取り組みは基本的に飛び石の間隔です。ただし休場する力士がいる場合は、例外として8番組まれることもあります。

三段目

三段目は合計で200人分の席が用意されており、幕下と同様に例外を除いて全7番が組まれています。雪下駄を履けるのは三段目からとされ、多くの力士は雪下駄を目標に日々鍛錬しているといわれるほど。地上波では目にする機会が少ないものの、一部配信サイトでは三段目の活気溢れる取り組みを見られます。

序二段

三段目の次が序二段です。序二段になると、羽織を着れます。

序の口

序二段の次が序の口です。序の口になると、ようやく番付に名前が載ります。

○○枚目とは

「〇〇枚目」とは階級ごとに順位を分かりやすく示したもので、数字が小さくなるほど、上位にいることになります。また、1位に位置する力士は「一枚目」ではなく、「筆頭」です。

なお、前頭までは「〇〇枚目」で順位を分けますが、小結以上、つまり三役からは「〇〇枚目」では分けません。

東西に違い

「東十両〇〇枚目」や「西十両〇〇枚目」など、番付の前に「東」や「西」が入ります。この東と西は、同じ枚数の中でさらにどちらが上であるのかを決めるためのもので、東の方が上です。

つまり、「西五枚目」と「東五枚目」であれば、西が「5.5枚目」、東が「5枚目」と考えると分かりやすいでしょう。

番付ごとの給料

当然のことながら、番付によって給料が大きく変わります。上へ行けば行くほど、満足のいく金額に届くといえるでしょう。

また幕下以下は基本給が定められていません。その分手当が出ますが、十両以上の月給に比べると差が大きいです。

それでは各番付ごとにおおよその給料を見ていきましょう。

横綱

横綱の月収は300万円と定められています。うちいくらかは広告料を含み、年収で考えると、3000万円は上回る計算になります。

大関

大関横綱の給料までは届きませんが、月収250万が定められています。

関取・小結

関取と小結の給料に大きな差はなく、月額180万円と定められています。

前頭

前頭の月給は140万円です。年収にすると、1500万円を上回ります。

十両

十両の年収は110万円です。年収で計算すると、十両の時点で1000万円を軽く超えます。

まとめ

力士の番付は細かく分けると10つに分けられます。

場所中の勝敗によって、次の場所の順位に大きく影響してくるため、昇格条件や勝ち越し・負け越しについても覚えていると、さらに相撲を楽しめるでしょう。

番付や「〇〇枚目」を把握して、次の場所の番付を予想してみてはいかがでしょうか。